造影剤と画像診断情報サイト Radiology & Interventional

このサイトは、医療関係者の方を対象に、造影剤と画像診断に関する情報を掲載しております。ご利用の際は、必ず注意事項をお読み下さい。こちらは、医療関係者のためのページです。

あなたは医療関係者ですか?

造影剤と画像診断情報サイト


1. 造影CT検査の安全管理と履歴情報について

2015年4月1日診療放射線技師法第二四条第二項の(2)が改訂され、「CT検査、MRI検査等において医師又は看護師により確保された静脈路に造影剤を接続すること及び造影剤自動注入器を用いた造影剤投与を行うこと」が追加となり約1年、ご施設では安全な造影CT検査のために工夫がされていることと思いますが、インジェクタにも造影CT検査を安全に行えて管理に利用できる機能が搭載されています。
被検者情報表示の一例
被検者情報表示の一例

造影CT検査では、適正な注入条件で検査する事が求められるため、CT撮影の忙しい業務の中、造影剤の準備や、被検者の腎機能などを考慮した注入条件の設定など、的確な判断が必要となります。検査中は、画像の担保と被検者の観察が優先される中、造影剤注入結果情報の保管もプラスの業務となると、ますます業務への負担が増加するのではないでしょうか。

近年、この手入力が必要であった造影剤注入結果情報を、自動保存できる機能が装備されたインジェクタが販売されています。インジェクタには、造影CT検査の被検者情報、造影剤情報、穿刺部位、血管外漏出や副作用などの情報、造影剤使用量や注入速度などの注入結果を、自動保存する機能があり、日常業務の変更を最小限とし、記録の保管ができるメリットがあります。
医療では、診療録などの記録には保存期間が決められており、医療の正当性を主張するためにも記録の保管という事が重要とされています。
医師法では診療録の保存期間は5年間ですが、民法の医療過誤などに対する債務不履行の時効は、10年とされているため、記録の保管はより長期間のほうがよいとの考えもあります。
また照射録の保管期間は定められておりませんが、造影CT検査でも万が一の備えとして、医療の正当性を主張するために安全に注入が完了した事を記録に残す事は、今後重要となってくると思われます。
造影剤注入結果情報の一例
造影剤注入結果情報の一例

インジェクタに保存された注入履歴情報は、PACSへ画像と共に保存することもできるため、医師は読影時に造影剤の注入結果も合わせて確認することもできます。
次回の検査時には、造影剤副作用や血管外漏出などの情報を参照する事で、安全な検査への手助けにも利用できるなど、保存された情報の活用は、ご施設で必要な機能を選択できるようになってきております。

2. CTトピックス:RFIDとは

RFID(Radio Frequency Identification)は、耐久環境に優れた数cm程度の大きさのタグにデーターを記憶し、電波や電磁波を介して情報を読み取る非接触型の自動認識技術です。
RFID 自体に電池を持つタイプ(アクティブ型)と電池の無いタイプ(パッシブ型)とがあり、さらに使用する電波(電磁波)の周波数によって区分されます。
流通業界では、バーコードにかわる商品識別や管理技術として研究がすすめられ、荷物の管理やICタグ付きカードなど、商品管理や個別情報認識に使用されています。
CTトピックス:RFIDとは

我が国の主要産業(自動車、家電、アパレル、化粧品等)においては、企業コードや品目コードなどRFIDに書き込む情報項目や書き込む順番、コードの桁数などを国際標準に準拠させ、関係者間で情報を共有するための運用ガイドラインが、2013年度経済産業省より報告され、RFIDの効果的な活用が進んできています。
特に大量の商品情報を管理する必要があるアパレル業界を中心に、近年読取性能の向上や低価格化により普及が進んできていますが、医療の場でも医療ミス防止のためにRFID付きのCT用造影剤が使用されています。
RFID付き造影剤
RFID付き造影剤

タグの形状は、ラベル型、カード型、スティク型、など様々ですが、CT用造影剤ではシリンジにラベルがあり、インジェクタ専用のRFID読み取り機能を使用し、製品情報(造影剤品名、ヨード濃度、容量、ロット番号等)が読み取れます。
この製品情報は、造影剤の取り間違えの防止だけでなく、注入条件設定への利用、被検者情報としての保管や使用した造影剤の本数管理にも使用されています。
この技術は、造影CT検査の安全管理や履歴情報の保管に有用とされています。

2013 年度経済産業省 省エネ型ロジスティクス等推進事業費補助金 RFID情報の標準化による物流の効率化調査 報告書 2014年3月

3. MRIトピックス:造影検査再考―投与後の待ち時間―

MRI検査に用いられる造影剤の多くは、ガドリニウムをキレート化したガドリニウム造影剤であり細胞外液中に分布することが知られています。このガドリニウムをベースとした造影剤(GBCM : gadolinium-based contrast media)を静脈内投与することで、腫瘍などがT1強調画像において高信号を呈します。
 GBCMの各種特徴の紹介は又の機会として、今回は単純造影検査における造影剤投与後の撮像時間に関して紹介します。GBCMが市場に登場したのは1988年にさかのぼります。当時のMRI装置はConventional SE法と一部のGradient Echo法による撮像しかできませんでした。造影後の撮像はConventional SE法によるT1強調像であり、一般的な撮像時間は5分程度を必要としていました。当時の検査手技として、造影剤投与後ただちに撮像を開始しても、十分な造影効果が得られていました。これは、静脈投与された造影剤が体内において2~3分程度で平衡相に至り、広く細胞外液中に分布するためと考えられています。
しかし、装置の進歩とともに撮像系の高速化は目覚ましいものがありました。空間分解能を犠牲にせず撮像時間を短縮する代表的な技術として、長方形F.O.V・高速SE法・Parallel MRIが挙げられます。Gradient Echo法においても三次元化など画質の向上がありました。これらの技術を併用すると、Conventional SE法では5分程度かかっていた撮像時間が、1~1.5分程度に短縮することが可能となりました。単純造影検査において従来と同じ手技で、投与直後に撮像を開始すると造影剤が平衡相に達していないうちに撮像を行うことになります。結果として複数方向の撮像において造影効果が異なる画像となることがあります(図1)。
MRIトピックス:造影検査再考―投与後の待ち時間―(図1)  図1

また、十分な時間を待つことで造影効果が上がってくることが知られています(図2)。
MRIトピックス:造影検査再考―投与後の待ち時間―(図2)  図2

 投与後に十分な待ち時間(平衡相まで)を取ることができれば良いのですが、単純な待ち時間はもったいないです。限られた検査時間の中で、効率よく高い診断能を持った画像を提供するために検査プロトコルを見直すことは一つの手段かもしれません。あるご施設で実践されている検査プロトコルですが、造影前に撮像しているT2強調像を造影後に施行することで、造影後の待ち時間とされています。または、k-spaceの中心を撮像の最後に埋める設定ができれば、コントラストを得るデーターが撮像の終わりに持ってくることができるので効果的かもしれません。
 この機会に造影検査の検査プロトコルを見直してみてはいかがでしょうか。
☆編集後記☆


☆学会展示情報☆

L.JP.MKT.RI.02.2016.0985



会員登録のご案内
Journals
プロトコル設定のコンパス(造影CT編)
プロトコル設定のコンパス(造影MRI編 ガドビスト)
EOB・プリモビスト造影MRI 検査プロトコル
造影剤と画像診断の情報サイト 主要製品紹介
イオパミロン注
ガドビスト静注1.0M
EOB・プリモビスト注
最近見たページ 

›  
造影剤と画像診断の情報サイト おすすめコンテンツ







- 1 2 3 + icon

クリックで変更