healthcare_professionals_area / 出版物情報 / その他の出版物 / MRI 出版物紹介 / 実践 心臓の造影MRI検査

Volume 10 No.2  August 2009 左のボタンをクリックすると目次画面が表示されます。
日本語版 Volume10 No.2

監修・・・高橋 睦正

編集・・・山下 康行

熊本大学名誉教授

熊本大学大学院医学薬学
研究部放射線診断学分野

MRM & JMRI
このサイトでは,JOURNAL OF MAGNETIC RESONANCE IMAGING(JMRI),MAGNETIC RESONANCE IN MEDICINE(MRM)誌よりセレクトされた論文を日本語版でご紹介しています。



英語論文の書き方
写真

熊本大学大学院医学薬学研究部放射線診断学分野
山下 康行

情報過多の時代である。放射線診断領域でも毎月RadiologyやAJRなどには多くの論文が掲載され,また学会誌も英文化された。商業誌もいくつか刊行され,いずれも内容が濃く,進歩にキャッチアップするためにはあれもこれも目を通さなければならないが,英文はさっと目を通しても残念なことにあまり頭に残らない。そのような意味で本誌のように自国語で我々に必要な論文を要領よくまとめてくれる雑誌は有り難い。
一方,臨床に追われてなかなか論文を書く暇がないという声を聞く。私自身,最近ではほとんど原著論文を書いていないのであまり大きなことを言う資格もないのだが,是非若い人に論文の書き方についてお伝えしたいことがあるので,この場を借りて御紹介したい。
インパクトの高い論文を効率よく書くためには次の5点が大事であると考えている。

1. 題材を見つける

日常臨床に常に疑問をもつ。常識とされていることが本当に世界の常識かを疑ってみる。我が国での常識が世界では通用しないことも多い。また,領域を自分の専門分野に限局せず,広い視野でサーベイしておく。私自身は腹部が専門であるが,常に脳神経や胸部の人とdiscussionすることでアイデアを得ていた(盗んでいた)。
また当たり前のことであるが,既に報告されていることを研究しても無駄であるので,研究を始める前に論文のサーベイは重要である。

2. 学会発表とシンクロナイズさせる

「学会発表後に論文にまとめます」と言う話をよく聞くが,全く無駄である。最もエネルギーを使うのは学会発表の時で,頭脳もこのときがピークである。学会ではみんなが見ているから真剣になるが,論文は誰も見ていないので,ついつい怠けてしまう。発表までに,論文をほぼ仕上げ,その中から発表のスライドをつくり,学会でのレスポンスを受けて論文を仕上げると両方ともうまくいく。

3. 日本語から論文を書かない

日本語から英語に翻訳することほど難しいことはない。英語は欧米人の言語である。言語は創作するものではなく,真似るものである。作文はcompositionと訳すが(作曲という意味もあるが),決して芸術ではない。(少なくとも私には)日本人の思考パターンから英語を書くのは不可能と思っている。若い人には常々言っている。一言も自分で英語をつくるな,模倣しろと。

4. 研究を始める前に論文を書く

多くの人は研究が終了してから論文を執筆すると思うが,後であれもこれもやっておけば良かったと後悔するものである。これを防ぐには少なくともabstractは研究を始める前にアウトラインを書いておき,研究の流れをあらかじめ予想しておく。あるいは,ほぼ完全に書き上げておき,データ収集後,数字だけ入れればもっと良いのかもしれない。

5. 投稿のタイミングを逸さない

論文は生ものである。価値は指数関数的に減衰する。投稿まで1年かかれば価値は10%に低下すると思った方がよい。

尚,今回『MRI in Medicine Vol.10 No. 2』で取り上げたMRM,JMRIからの論文はタイムリーに投稿されたものばかりであることは言うまでもない。

 監 修    編集委員

高橋 睦正

熊本大学名誉教授

 

大友  邦

東京大学大学院医学系研究科
放射線診断学

     

小澤 栄人

埼玉医科大学国際医療センター
中央放射線部

     

杉村 和朗

神戸大学大学院医学系研究科
放射線医学分野

     

高橋 昭喜

東北大学大学院医学系研究科
量子診断学分野

     

福田 国彦

東京慈恵会医科大学放射線医学講座

     

松永 尚文

山口大学大学院医学系研究科
情報解析医学系学域放射線医学分野

     

山下 康行

熊本大学大学院医学薬学研究部
放射線診断学分野


http://test.bayer-diagnostics.jp/scripts/pages/ja/auth/healthcare_professionals_area/publication/publications/mri_publications/mri_01.php

Copyright © Bayer Schering Pharma AG