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Volume 8 No.2  August 2007
JMRI ■ JMRI
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編集後記

「MRI in Medicine」のVol.8, No.3を読者の手元にお届けしたい。本号は埼玉医科大学国際医療センターの小澤栄人先生の編集のもと,同センター画像診断科,埼玉医科大学放射線医学教室の先生方を中心に示唆に富むコメントをいただいている。小澤先生とコメントをいただいた先生方にお礼申し上げたい。
さて,MRIの最近のトピックスのひとつに,3T MRIの臨床応用,1.5 Tとの比較があるが,本号ではR2*,脳血流量,MRCPに関する論文を取り上げていただいた。さらにMRIの定量評価は,最近の技術的進歩と相俟って飛躍的に向上し,より正確な値が得られるようになっている。このような観点からも,本号は日常の臨床・研究に役立つと考えている。
MR造影剤は安全性が高く,副作用の頻度はヨード系造影剤の数十分の一に過ぎないと考えられ,その症状はアレルギー性のものが中心で,重症ないし致死的な副作用は皆無に近いとされてきた。しかし,最近MRIが広く普及していることにより造影剤の使用頻度は急速に増加し,倍量投与も頻度が高くなってきている。これとともに副作用についてより詳細な報告がなされてきている。
最近,重篤な副作用として腎性全身性線維症(nephrogenic systemic fibrosis:NSF)がCowperらによって報告され,注目を集めている(Lancet 356,1000-1001,2000)。本症は腎機能障害の患者にみられることが多く,当初は線維性の皮膚疾患とされていたが,肺,肝臓,筋,心,腎など全身の臓器に発生することが知られてきている。腎不全の患者ではGd製剤のキレートが不安定化し,フリーのGdがNSFの発症に関与している事が推察されている。臨床例の報告では,安定度定数の低いGd造影剤で発生頻度が高いともいわれている。  
この事実は新しい技術であるMRI診療に携わっている放射線科医にとって大きな衝撃であった。新技術を臨床に応用するにあたっては何事にも細心の注意を払って推進,実施することの重要性を教えてくれたと考えている。

 

(熊本大学名誉教授 高橋 睦正)

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